『THE MASTER ?』 Jimmy Smith Trio

11月、久々に尊敬するオルガン奏者の愛理さんと御一緒させていただくという事でオルガンモノをご紹介。ハモンドオルガンのジャズ、ジャズファンクには数々の名盤が存在するわけだけど、今回は僕が始めて買ったオルガンジャズの一枚。




ちょうどジャズを始めた10年ちょっと前頃だったと思う。ケニーバレルというギタリストが気になって当時の僕はCDを色々物色していた。そんな中、オルガン奏者ジミースミス名義でのこのライブ盤を見つけた。ジャズが何たるかをまだ全く理解していなかった頃(今もだけど)だったので、ただただカッコイイと思って聴いていた。一時期はどこへ行くにもこのアルバムをCDウォークマンに入れて持ち歩いていたと思う。

当時の僕でもスッと聴けたのはやはり『ブルース』を感じられたからだと思う。僕はもともと黒人音楽が好きだったのでブルースやソウル、ファンクを感じさせるものに自然と馴染めたのだろう。収録曲もスタンダード中のスタンダードナンバーでコードチェンジ等もそれ程難解なものはなくキーチェンジもほぼなし。ケニーバレルの音色もパキッといかにもって感じのジャズトーンで心地よい。結構な老齢になってからの作品であるがスミス、バレルともにフレーズはブルーススケール中心でグルーヴがたまらなく熱い。ちなみにドラムもジミースミス(Jimmie Smith)だ。

その後も色んなオルガンモノを好んで聴くようになった。アタック感がそれほどなく広がりのある音で左手から紡ぎ出されるベースライン、手元に沢山あるドローバーの操作で得られる様々な音色、音の減衰がないためサスティーンを利用し高音のペダルトーンを使ったフレーズ等々、ピアノジャズとはまた違ったジャズが楽しめる。オルガンの音楽はやはりどこかポジティヴで明るいファンキーなサウンドだと思う。でも実は落ち着いたボサノバなんかはすごく愛称が良い。




オルガンは聴いたり一緒に演奏するのはホントに最高なのだが、それを演奏するとなると見ていてとてつもなく難しそうで自分が演奏する姿なんて想像すら出来ない。

読譜やドローバーの操作含め左手、右手、足、脳がそれぞれ独立した意思を持って演奏しているとしか思えない。




Tボーンウォーカーの名曲『StomyMonday』

http://jp.youtube.com/watch?v=iMbHPHtQhCg

愛理さんともよく演奏したファンキーブルース『Organ Grinder's Swing』

http://jp.youtube.com/watch?v=FkLbjHnhA8Y