『Off the Record』 Ronny Jordan

久々のCDレビュー。



イギリスのジャズ、クラブジャズ、スムースジャズHIPHOP界では欠かせないギタリスト、ロニージョーダンの名盤。彼は所謂世界中に数多くいるベンソンチルドレンの一人であり旗頭的存在。やはり音楽的バックグラウンドはジャズ、特にビバップであると言える。スタイルは勿論しっかりしたテクニックを持ち合わせているが、例えば同じベンソンチルドレンのノーマンブラウンのように早弾きしまくったり、スキャットしたりはなく、ましてや自ら歌う事などない。しかし、ロニーの楽曲、フレーズの歌いまわしは見事である。本作ではその真骨頂が伺える。



(2)のNo Pay,No PlayにおけるEb7(b9,13)所謂コンディミサウンドはこういったスムースジャズ系においては素晴らしく斬新に聴こえるサウンドだ。続くウタモノの(3)Keep Your Head Upもお洒落極まりないご機嫌サウンド。半音のぶつけ方やダブルストップの絶妙さも特筆。ペンタトニック+ビバップ+コードワークをお洒落に弾きたい方は是非参考にしてみていただきたいギタリストである。