talented women

僕の知ってる二人の才女のお話。


Yちゃんは東京で活躍するシンガー。彼女は素晴らしい歌声と技術、音楽に関する抜群のセンスを持っていて、昨年念願のメジャーデビューも果たした本格派。そんな彼女とたまに電話する。先日も夜中に長電話した。人の発する言動の細部にまで過敏に反応してしまう体質は僕もどこか近いものを感じる。僕は良くも悪くもわりと諦観してしまうほうだが彼女は正義感が強く、その分悩みも多い。でもそれで良いのではないかなぁ、と。そんな心の機微に迫れる人間だからこそ良い作品が生まれるのではないかと。姜尚中さんの『悩む力』って本が出てるみたいだけど、悩む事は決して悪い事じゃない筈。泉の如く湧き出る何かは素晴らしいかも知れないけど、僕はそれより悩んで悩んで搾り出したもののほうが重みがあって何となく価値がありそうだな、と思う。そう思うのは決しておかしな事ではないと思うし。いつも電話は散々真面目な話をして、結局最後アホみたいな下ネタで終わったり(笑)そんなんで良いんじゃないかな。人間、たまにはクダラナイ事を話したりして、どこかでフーって抜く時があれば良いと思う。悩みのない楽しいだけの人生より、四季を感じるかの如く喜怒哀楽を感じられてる生き方は人間らしい。そんな四季を感じられるYちゃんのソウルフルな歌が早く聴きたいもんだ。


先日の日曜は久々にオルガニストの愛理さんとご一緒させていただいた。彼女は僕にとって最も多く一緒に演奏させてもらった鍵盤弾きではないかなと思う。偶然生まれた年も一緒で同じ様な時代の音楽を聴いてきたのだろうし何かどこか音楽観が似てる気がする。今回もジャズは少しでポップス系が多くお互いどちらかと言うと新しいものより古目のものが好きであったり。久々でリハーサルもナシのライブだったのでお互い多少緊張しながらの演奏だったけどやっぱり安心感がある。まぁ彼女がどっしりした安定感のある演奏してくれるので僕は安心して乗っかっていけるだけなんだけど。。基本彼女の演奏はすごくグルーヴ感があって何より耳が「超」が付くほど良いので僕のトホホな音にすぐ反応してくれてトホホがトホホでなくなる。今はお互いそれ程多くライブをしてないけど、数年前様々な音楽を一緒に出来た事はやはり僕にとってすごく財産になっている。彼女からは色んな影響を与えてもらった。オルガン修行で突然単身NYのハーレムに滞在したりと色んな意味で彼女はセンスの塊みたいな人でセンスに乏しい僕は彼女にいつも羨望の眼差し。これからも年に一度でも一緒に演奏出来れば良いなぁと思う。ちなみに一度だけ彼女の旦那様に僕はギターを教えた事がある(笑)