「無頓着、しかし無関心でなく」


先日、中之島国立国際美術館へ「マン・レイ展」を観に行って来ました。

ボクがマン・レイに関心をもったのは、やはりカメラを始めた二年半程前だったと思います。写真家であり画家であるマン・レイポートレートをはじめとする写真家としての方が圧倒的に有名ではないかと思うのですが、後年は写真を辞め画家としてこだわり続けたようです。

それほど知られていないと思うのですが、マン・レイの手掛けた映画も上映されていました。シュルレアリスムの古典とも評される彼の映像は非常に抽象的で、ボクのようなアート貧困層にとってはかなり難解なものでしたが、二十世紀前半にこれほどまで高度な映像の技法を操れるということには浅学ながらも驚きでした。やはり写真家としての露出や構図諸々の技術が映像にも生かされているんでしょうね。
とにかく、目前に存在するリアルな写真、絵画、映像はどれも理屈を必要としない圧倒的な芸術性を感じさせてくれるものばかりでした。

マン・レイと彼の妻ジュリエットの眠る墓石にはこう刻まれているそうです。
"Unconcerned But Not Indifferent"
「無頓着、しかし無関心でなく」


マン・レイ
2010年9月28日〜11月14日 国立国際美術館