書評

『最近読んだ中で憶えてるものをまとめて』

前略 秋も深まってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。ブログの更新、かなり滞ってしまいました。。 読書の秋ということで、最近読んだ中からいくつかピックアップして矢継ぎ早に紹介してみます。 『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』村上春樹・河合…

『SPEED』石丸元章・著

こんなタイミングなのでこんな本をご紹介。 これはボクが大学生になってすぐくらいに読んだ、ノンフィクション作家の石丸元章氏による自らのジャンキー日記(かな?)。当時はハードカバーで読んだけど随分と前なので当然↑の画像のような文庫も出ております…

『1Q84(BOOK1・2)』村上春樹・著

活字離れと言われて久しいこのご時世、ビンボーやヤンキーをネタにした文才、商才ある芸人の俄小説でもないのに、なんだかバカ売れの兆しを見せつつある本作。さすが還暦を迎えても春樹人気は衰え知らず。事前情報が一切知らされないという戦略も奏功したの…

『重力ピエロ』伊坂幸太郎・著

明日から映画が公開されるという事でちょこっとレビュー。 恐らく、あくまで恐らくであるが、『重力ピエロ』は伊坂幸太郎作品の中でもっとも人気の高い作品のひとつではないだろうか。今までに伊坂作品は全てではないけど結構読んだと思う。最初に読んだのは…

『教祖誕生』ビートたけし・著

気がつけば書評半年も書いてなかった。そんな感じで今年初めてのブックレビュー。まぁ所詮ボクの書評なんてヤナギブソン風に言えば、まさに「誰が興味あんねん」って事になるのだけど(笑) さて、久々の一冊は天才ビートたけし氏の映画化もされた「教祖誕生…

『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』鳥羽 博道 ・著 『BEAMS戦略』川島蓉子・著

久々の書評。 しかも柄にもなくビジネス本。不況な最中にビジネス本。ドトールコーヒー、ビームスと言えば今や知らない人はいないほどの知名度を持つ企業、ブランドとなっている。そんな異なる業種の創業から現在までを記した2冊。まず、お恥ずかしながらボ…

『対話篇』 金城一紀・著 / 『顔のない裸体たち』 平野啓一郎・著

最近ちょくちょく読んでる金城一紀氏の中編集。最初に読んだのはご多分に漏れず『GO』であった。『GO』と言う作品の素晴らしさは改めて語るに及ばないが、こちら『対話篇』も素晴らしい内容である。中編三話からなる本作であるが、良い意味で『GO』とは全く…

『真夜中の五分前 side-A side-B』 本多孝好・著

本多孝好氏の数少ない長編小説。 直木賞最終候補まで残ったらしい本書であるが、一言で言えば村上春樹、3部作〜ノルウェイの森あたりの村上春樹そっくり。ただ、僕は所謂春樹チルドレンと呼ばれる作家のものが嫌いではないので本多氏の作品含め好き嫌いなく…

『ケンコバ伝説〜星になった言葉たち〜』 ケンドーコバヤシ・著

お恥ずかしながら、僕は下ネタが好きである。要するに、人によってはくっだらない話が僕は好きなのだ。 なのでケンコバは非常に面白い。くだらないが面白い。夜中に見るケンコバは8割がた下ネタだ。しかし、彼のレトリックは実に見事で、下ネタにもどこか含…

『パラレルな世紀への跳躍』 太田光・著

爆笑問題、太田光氏の単独エッセイ。 テレビ等でもこの人の視点や発言には以前からすごく興味があって、爆笑問題で出している対談ものなんかは何冊か立ち読みしたが、太田氏のエッセイは初めて。やはり、基本的にこの人は文学・哲学が好きな人なんだなと思う…

『イン・ザ・プール』 奥田 英朗・著

直木賞作家、奥田英朗の短編小説。精神科医、伊良部シリーズの初刊で、直木賞は二作目の『空中ブランコ』。シリーズ最新作は三作目の『町長選挙』。 去年、後輩ドラマーのU君にすすめられて読み始めた奥田英朗。最初に読んだ『サウスバウンド上・下』がまず…

『キング牧師とマルコムX』 上坂 昇・著

僕が黒人音楽に興味を持ったのは小学5年生の時、テレビでSワンダーを知ってからだった。中学時代もド田舎で情報の少ない中、音楽の先生にWeAreTheWorldやTake6等を教えてもらいそれを頼りに少しずつ音楽の枝葉を伸ばした気がする。 その興味は中学後半、高校…

『負けるのは美しく』 児玉 清・著

アタック25でお馴染み、俳優・児玉清さんのエッセイ。児玉さんの俳優人生にまつわるエピソードが綴られている。 その生い立ちや波乱に満ちたと言える俳優人生を知り、テレビから受け取る印象とは随分違うイメージを持った。まず驚かされるのは、読んでいて俳…